プラウスリブとワカトビ ASEANヘリテージパークに

 9月に開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)環境担当大臣会議(AMME)に向け、インドネシア政府は、ジャカルタ特別州のプラウスリブ諸島国立公園と東南スラウェシ州のワカトビ国立公園を、ASEANヘリテージパーク(遺産公園)に推薦する。ランプン州バンダル・ランプン市で25日に開催された、ASEANヘリテージパーク委員会第5回会議で明らかになった。
 ASEANヘリテージパークは、ASEAN加盟国内にある独特な生態系や生物多様性のある原生林など傑出した価値を持つ自然保護区域や公園で、AMMEが選出する。昨年12月までに域内の37公園・地区が登録された。インドネシアからは、1984年のグヌン・ルスル(アチェ州)とクリンチ・スブラット(西スマトラ州)、ロレンツ(パプア州)、昨年のワイ・カンバス(ランプン州)の4国立公園が登録されている。
 会議にはASEAN生物多様性センター(ACB)のロベルト・V・オリバ事務局長や環境林業省のタフリル・ファトニ自然資源・生態系保全局長、ASEAN各国から10人が出席した。タフリル局長は、推薦した二つの国立公園は9月のAMMEで協議されると説明した。
 2国立公園は政府が観光開発を推進する国内10の重点地域にある。プラウスリブ諸島国立公園は首都ジャカルタから近く、78の小島と浅い海が広がり、手軽にサンゴ礁を見て回ることができる。熱帯雨林にはアブラヤシ、トキワギョリュウ(モクマオウ科)、タコノキ科の植物があり、マングローブには沖縄にもあるミズガンピが育つ多様な生態系を持つ。
 ワカトビ国立公園はワンギワンギ、カレドゥパ、トミア、ビノンコの4島と小島からなる。中核地区、観光地区、伝統地区、公用地などが区分けされている。中核となる1300ヘクタールの海洋生物区にはサンゴ礁が豊富で、約590種の魚が生息している。
 ブルネイが加盟した1984年にASEANが発表した「ヘリテージパークと保護区に関する宣言」をもとに、生態系保全や持続的な開発・管理に向け加盟国間の協調が図られている。 アリフ・ヤフヤ観光相は来年、1700万人の外国人観光客と223兆ルピアの外貨収入を目標に掲げている。(中島昭浩)

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