3500万ルピアで売ります オランウータン赤ちゃん
カリマンタン島でオランウータンを保護している非政府組織(NGO)「ボルネオ・オランウータン・サバイバル・ファンデーション(BOSF)」はこのほど、交流サイト(SNS)のフェイスブック(FB)上でオランウータンの赤ちゃんを3500万ルピアで違法販売しているアカウントを発見し、調査を進めていることを明らかにした。BOSFは政府に報告し、ネット上の違法販売を防止するよう求めている。
今回、BOSFが見つけた野生動物違法販売者はFBアカウント上でアミルディン・アミルと名乗っている。ページ内には中部ジャワ州ブルブス県出身、西ジャワ州ブカシ在住と自己紹介し、SNSのブラックベリー・メッセンジャーやライン、ホワッツ・アップの連絡先まで掲載されている。
4月上旬からFBで投稿を始めた形跡があり、オランウータンの赤ちゃん(今月12日に投稿)やマレーヤマネコなど野生動物の写真とともに連絡先を表記、販売価格は購入希望客に対して直接連絡をとって確認するよう指示する文章も盛り込まれている。
BOSFが違法販売者に問い合わせたところ、オランウータンの赤ちゃんは3500万ルピアで販売されていたという。
野生動物の売買は、天然資源の保全について規定する大統領令(1990年第5号)で禁止されている。 昨年8月にもFBを利用してスマトラ・オランウータンやシロガシラトビなどの希少動物を取引したとして、アチェ州警察が同州ランサ市に住む大学生を逮捕している。
BOSFは、今回の違法販売者が大統領令に違反する行為とし、政府にアカウントを停止させるなどの迅速な対応を求めている。(山本康行)