チーム右京が優勝 ツール・ド・フローレス第5ステージ
「ツール・ド・フローレス(TDF)2016」の最終第5ステージ(121・5キロ)が23日、東ヌサトゥンガラ州マンガライ県ルテン警察署から西マンガライ県ラブアン・バジョにある県庁舎を目指して行われ、日本のチーム右京のベンジャミン・プラデス選手(32)が3時間17分50秒で優勝した。
日本のキナンサイクリングチームのスペイン人リカルド・ガルシア選手(28)が、あと一歩届かず準優勝。3位には3秒差でマレーシアのトレンガヌサイクリングチーム所属の英国人ダニエル・ホワイトハウス選手(21)が入った。
ゴールまで残り20キロ地点の最後の急な上り坂で上位3人が抜け出した。プラデス選手がこの上りで3メートル引き離したが、ゴール前ではガルシア選手との一騎打ちになり、頭一つ抜け出したプラデス選手が最終ステージの栄冠を手にした。
表彰式でアリフ・ヤフヤ観光相は「毎年開催を目指す。国際自転車レースとフローレス島の豊かな観光資源を融合し、国内外の観光客を誘致してきたい」と語った。
■日本から2チーム
TDFには日本から2チームが参加した。チーム右京の沼澤祐介マネジャー(36)は今大会について「レースを楽しみにしている感じが伝わってきて、参加して楽しかった。またぜひ来たい。レース運営などインドネシア式のやり方に翻弄されましたが」と話した。
チーム右京は13日から18日までイランで開催された国際自転車レース「ツール・オブ・イラン」に参加するため、チーム戦力を二分。沼澤マネージャーは一人だけ強いプラデス選手と若手4人が参戦していたと明かし、「苦戦はしたが、個人総合では十分な結果を得られた」と振り返った。プラデス選手は15年にはキナンサイクリングチームに所属していた。
チーム総合で優勝したキナンの石田哲也監督(34)は「この後日本で大きなレースが二つある。TDFは上りがきついので準備には最適。良い時期にとても良いコースを走れる。しかし暑いです。またぜひ参加したい」と語った。
キナン所属の阿曽圭佑選手(24)は「下り坂を走る際に技術が必要なコース。上りが長く、景色に目を向けるとこんなに登っていたのかと驚いた。きつかったが、いい思い出」。伊丹健治選手(27)は「上りがすごいきつかったですね。チームとしては良い成績を残せたので満足しています」と笑顔を見せた。(中島昭浩、写真も)