荒れる「教育の日」 各地で学生デモ
教育の日の2日、インドネシア各地で記念行事が行われた。一方、ジョクジャカルタ特別州のガジャマダ大学(UGM)や各地の大学で政府の教育政策に反対するデモが起き、荒れた記念日となった。
教育の日は、オランダ人の子弟に限定されていた教育政策に反発し、1922年にジョクジャカルタ特別州で私塾「タマン・シスワ」を開き、独立後は教育文化大臣などを歴任したハジャル・デワンタラ氏の誕生日を記念した日。
ジョクジャカルタ特別州のウィジャヤ・ブラタ公園にある同氏の墓には児童、大学生、教師や政府、軍の関係者などが集まった。花を手向け、インドネシアの教育制度の構築に尽力した同氏をしのんだ。
各地で式典が行われた一方で、各地の大学では学費の値下げなどを求める学生たちが集会やデモを行った。
UGMの中庭ホールでは、学生数千人が集会を開き、「教育を改革せよ」「学長室を占拠せよ」などと横断幕を掲げ、気勢を上げた。
北スマトラ州メダンでは学生団体「インドネシア学生連合」(SMI)がデモ行進し、南スラウェシ州マカッサルではマカッサル国立大学(UNM)の学生がキャンパス内で古タイヤに放火するなど、各地で学費の減免などを求めて抗議活動が行われ、警察と衝突した地域もあった。(平野慧)