伝統をリデザイン ファッションウイーク 3年連続参加の日本人
中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンター(JCC)で開かれていた最大級のファッションイベント「インドネシア・ファッション・ウイーク」が13日、閉幕した。4日間で約1万2千点が紹介され、32のファッションショーや200以上のブースがにぎわった。
11日夜のショーには、3年連続の参加となる日本人デザイナー、スティーヴン・タックさん(37)が手掛けるブランド「ファシュニカ・バイ・スティーヴン・タック」が登場した。
初参加の2014年、スティーヴンさんのショーを見たムリア・デニーさんから声が掛かり、共同で新ブランドを立ち上げた。2年目は同ブランドを初お披露目。3年目となることしは、「インドネシアの伝統的な生地を現代的なデザインに落とし込む」という意味で「リデザイン」をテーマにした。
日本の染料で染めた中部ジャワ州プカロンガン産のバティックとレザーのボトムスとの組み合わせなど、素材にこだわった11ルックが披露され、ショーの来場者を魅了した。
来場者の反応にスティーヴンさんは「インドネシアにはファッションに敏感な人が多い。バティックなど伝統や文化を取り入れた服を作ることがマーケットに合っているのかも」と手応えを得たようだ。
今回披露した新作は、北ジャカルタ・クラパガディンのブティックで販売される。スティーヴンさんは「今後は手描きのデザインを元にオリジナルバティック作りにも挑戦したい」と話している。(木村綾、写真も)