消えたメトロミニ 取り締まりに反発しスト
ジャカルタ特別州を走る公共バス、メトロミニの運転手がジャカルタ特別州の取り締まりに反発し、「運行自粛」ストライキを始めた。おなじみのオレンジと青のツートンカラーが街から消えてしまった。
メトロミニのストは、ジャカルタ特別州運輸局が、公共バスとして安全性に欠けるメトロミニを対象に摘発を続けていることがきっかけ。メトロミニの一部運転手は摘発を恐れ、19日ごろからストライキを開始。21日には、普段メトロミニの往来が多い南ジャカルタ・ブロックMのバスターミナルでも閑散とした光景が広がった。
ジャカルタ特別州のアホック知事は普段メトロミニを利用する乗客に対し、年末の休みのため代用可能な通学バスを、一部メトロミニの路線で運行した。また、運輸省から新たに600台のバスを借りる方針を示し「(メトロミニが)ストライキを続けるならどうぞ」と対抗する姿勢を強調した。
ドゥティックコムが21日昼までに単文投稿サイトのツイッターを利用して読者1859人に実施したアンケート調査によると、71%がストライキに反対だった。また、「ドアが開きっぱなしで運転していて危険」「交通ルールを無視する」「犯罪者の巣」――など批判的なコメントが多く寄せられた。
ティト・カルナフィン警視総監は21日、ストライキはメトロミニ社の判断ではなく、運転手個人で行なっているとし、「今後も続けるのであれば、ストを解散させる」と語った。
メトロミニは今月初旬、18人が死亡した電車との衝突事故後、安全管理が行き届いていないことなどを理由に、運営体制の改善や、廃止を求める声が高まっている。(佐藤拓也)