南シナ海問題で連携 外務・防衛閣僚が初会合 日イ隔年開催へ

 日本政府は17日、インドネシアと初の外務・防衛閣僚会合(2プラス2)を東京都内で開催し、中国による人工島造成で緊張が高まっている南シナ海問題について連携強化する方針で一致した。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との2プラス2開催は初めて。2年に1度、定期開催することでも合意した。
 日本政府は、この地域で影響力を持つインドネシアと海洋安全保障分野での協力を深め、中国をけん制したい考え。 
 会合終了後の共同記者発表で、岸田文雄外相は「海洋安保の強化は、南シナ海を含む地域の平和と安定、法の支配を維持するために必要不可欠な要素だとの認識で一致した」と述べた。
 インドネシアのレトノ外相は中国を念頭に「南シナ海について、当事国に緊張を高める活動をしないように求める」と語った。
 会合には中谷元・防衛相、インドネシアのリャミザード・リャクドゥ国防相も出席。インドネシアが関心を示す海上自衛隊の救難飛行艇「US2」の輸出を可能にするため、防衛装備品・技術移転に関する協定締結に向けた交渉開始でも合意した。
 日本はこれまで米国や英国、オーストラリアなど5カ国と2プラス2を開催。インドネシアは6カ国目となる。
 2プラス2に先立ち、岸田、レトノ両氏の外相会談では両者は「日・インドネシア海洋フォーラム」を早期に開催することで一致。レトノ外相は海洋分野での協力で、インドネシアが議長を務める環インド洋連合(IORA)へ協力を求めた。外交・公用旅券所持者に対しても,相互に査証を免除することで一致した。
 中谷、リャミザード両氏の会談では、南シナ海問題の対話に基づく解決の重要性を確認。テロ対策の協力強化も申し合わせた。
 レトノ外相は18日に韓国を訪問、投資調整庁(BKPM)のフランキー・シバラニ長官とともに2国間の投資について話し合う。その後、オーストラリアを訪問し、21日に同国と2プラス2を開く。

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