LRT 大統領令発令 今週着工式 東ブカシ、ボゴールまで

 首都圏各地を結ぶ高架式の次世代型交通システム(LRT)が今週着工する。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領がLRTに関する大統領令(2015年第98号、99号)を発令し、建設事業が本格化する。

 2日に発令された大統領令内で規定された路線は、バンテン州スカルノハッタ国際空港から中央ジャカルタ・スナヤンや南ジャカルタ・クニンガンなどを通り、西ジャワ州東ブカシと、西ジャワ州ボゴールまでつながる計画。ジョナン運輸相はこのほど、路線計画を承認。運行が始まれば、1日約82万人が利用できる見込み。
 LRT計画を請け負う国営建設アディ・カルヤは実現可能性調査(FS)を行なう専門部署を作り、すでに調査を実施済み。9日に第1区間として中央ジャカルタ・ドゥクアタス〜東ジャカルタ・チブブル間の着工式を行なう予定だ。アディ・カルヤ社は同区間の建設に約12兆ルピアを充てる。
 大統領令によると、LRT計画を請け負うのは、アディ・カルヤ社と州営不動産開発ジャカルタ・プロパティンド。2社が区間を分担し工事を進める。アディ・カルヤのキスウォダルマワン社長は地元メディアに「すでに着工の準備は整っている」と述べた。
 ジャカルタ特別州がLRTの路線を決定。同州運輸局内にLRTの運行などを管理する部署を設置した。州政府は2015年予算から5千億ルピア、16年から3兆ルピアの予算拠出を予定している。アホック知事は18年開催のアジア大会に向け、運行開始を目標に掲げる。
 LRTは今年初旬に中止されたモノレール建設の替わりに、アホック知事を中心に進めてきた事業。首都圏のLRT計画が実現されれば、バンドンやスラバヤ、メダンなど地方都市での導入計画を後押ししそうだ。
 LRTは都心での自動車の乗り入れを抑制する効果があり、欧州だけでなく日本でも低公害の都市型新交通システムとして注目され、一部で導入が続いている。(佐藤拓也)

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