帰省ラッシュ目前 レバランまで1週間
16日から始まるレバラン(断食月明け大祭)休暇まで1週間。本格化する帰省ラッシュを控え、インドネシア各地で渋滞対策や航空会社の増便など大型連休に向けての準備が進められている。
■高速料金値下げ
国営高速道路管理・運営会社ジャサ・マルガは22日まで高速料金を25〜30%値引きする。公共事業・国民住宅省がジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領の希望に応え実現させた。ジャカルタ特別州内を通る高速道路については最大25%、首都と工業団地を結ぶジャカルタ〜チカンペック高速道(72キロ)では35%値引きする。
6月13日にはインドネシアで最長の116・75キロの高速道で、西ジャワ州カラワンとチルボンを結ぶチコポ(チカンペック)〜パリマナン間の高速道路(チパリ高速道)が開通。西ジャワ州チレボンやスバン、インドラマユなどを通るため、毎年大渋滞するジャワ島の北岸沿いの主要道路パントゥラを利用せずに帰省でき、渋滞が緩和できると期待されている。
レバラン休暇の自動車での移動は昨年と比べ5.8%増の168万台に上ると予想されている。
■事故多発する高速
一方でチパリ高速道で7日、11人が乗車したミニバスが前方を走るトラックに衝突し、7人が死亡、4人が重軽傷を負う事故があった。これまでにも8件の事故が発生し、計4人が死亡。道路標識の設置が完了していないことや、長距離運転にもかかわらず運転手が十分に休憩を取らないことが事故の原因だという。
建設に当たったリンタス・マルガ・スダヤ社によると、同高速道にある八つのサービスエリア全てで営業を開始。利用者をサポートできるようパトカーや救急車なども準備している。
■航空各社は増便
航空会社も利用客の増加に合わせ、増便する。格安航空ライオンエアは7日、レバラン休暇の利用客増加を見込み10日〜8月2日に、ライオンエアで85便、子会社のバティックエアで24便、同ウイングエアで33便の計142便を増やすと発表した。
国営ガルーダ航空は19万席を増やすと発表。アリフ・ウィボウォ社長によると、特にジョクジャカルタ特別州と中部ジャワ州スマランやソロ、バリ島のデンパサールへ帰省や旅行で足を伸ばす乗客が多いという。(毛利春香)