独立戦争史跡を整備 スラバヤ「赤い橋」観光名所に
東ジャワ州都のスラバヤ市が、外国人観光客が気軽に見学できるよう、独立戦争の史跡の整備に力を入れている。市街地北部にあるジュンバタン・メラ(赤い橋)もその一つだ。
第二次世界大戦での日本敗戦後、再占領を図ろうとした英蘭連合軍とインドネシアの民兵が戦い、多くの犠牲者を出した「スラバヤの戦い」。1945年11月10日に始まったこの戦いの発端となったのが、同10月30日に起きた「ジュンバタン・メラ事件」だ。
現地でインドネシア政府と連合軍による停戦協議が試みられ、同日は両軍が一時停戦を約束していたが、どちらかがこれを破り発砲した。ジュンバタン・メラで双方による銃撃が始まり、川は流血で赤く染まったといわれる。
近年、当地を訪れる外国人観光客が増え、市は歓迎しているが、案内するベチャ(3輪人力車)が自由奔放に走り、周辺交通に混乱を来している。市は近く、ベチャの走行を規制し、安全を確保する考え。
ジュンバタン・メラ近くにあったバス・ターミナルは公園(5300平方メートル)に生まれ変わった。
市政府は、市街地の観光ルートも整え、外国人だけでなく国内の観光客も手軽に楽しめるようにする。(前山つよし)