剣士15人、武道館へ 世界剣道選手権 予選突破に期待

 3年に一度の世界剣道選手権大会に初出場するインドネシア代表チームの男女15人は24日、日本へ向け出発する。第16回大会の会場は東京千代田区の日本武道館。メンバーはジャカルタ剣友会のコーチを相手に猛練習を積んでおり、予選突破に期待がかかっている。

 大会は、29日に男子個人戦、30日に女子の個人戦と団体戦、31日に男子団体戦が行われる。インドネシア代表チームは東南アジア諸国連合(ASEAN)大会の出場経験はあるが、世界選手権大会出場はこれが初めて。今月に開かれる総会で国際剣道連盟への正式加盟が認められる見通しだ。
 代表チームの派遣選手団は総勢15人、団体戦は男女各5人、個人戦には男女各4人出場する。ほかに補欠選手が男女各2人とマネジャー1人。
 コーチを務める剣友会の河西勝会長(錬士七段)らも、指導と応援のため東京へ駆けつける。
 男子チームは予選でタイとオランダと対戦。このうち1チームのみ決勝トーナメントに進出できる。
 女子チームはハワイと韓国と対戦する。韓国は前回大会で準優勝し、シード権を得ているため決勝進出がすでに決まっている。インドネシアはハワイに3カ国の対戦成績で上回れば決勝トーナメントに出場できる。女子チームの予選突破の可能性は比較的高いと言えそうだ。

■猛練習の成果を
 初の世界選手権を目前に控え、代表選手はジャカルタ日本人学校(JJS)の体育館などで剣友会のコーチを相手に猛練習を積んできた。
 女子チーム団長で剣道歴12年のネグラサリ・マリティニ三段は「ハワイに勝てれば、決勝トーナメントに進めるので、くじ運が良かった。先生方の期待にぜひとも答えたい」と決意を述べた。
 男子チーム団長のマーセル・ウスマン四段は剣道歴20年。「ASEANの他の国と互角に戦う自信はついてきた。今回、対戦するオランダのキャプテンはアジア系と聞いている。仮にインドネシア系であれば対戦が楽しみだ」と抱負を語った。
 ジャカルタ剣友会はこれまで、インドネシア人剣士を指導してきた。河西会長は指導方針について「基本を重点に指導している」とし、「今までの日本人の先生方の努力の結果が今日の初出場という形で実った。男女とも気位の高い剣士になっており、試合の雰囲気に飲み込まれなければ、良い結果が出るものと期待している」と話している。
 インドネシア人選手は24日に日本に出発し、東京でジャカルタ剣友会OBに試合前の稽古指導を受けて大会に臨む予定だ。
 現在のインドネシアの剣道は社会人や学生らが中心のインドネシア剣道協会(マーセル・ウスマン会長)として発展し、ジャカルタ、バンドン、スラバヤ、メダンなどに6支部、登録会員数は300人に上っている。ジャカルタ在住の剣友会メンバーが精神面や技術面で熱心に指導してきた。(濱田雄二、写真も)

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