リッポー・MNC好業績 最大手アストラは苦戦 2014年財閥決算

 経済成長の伸びが鈍化する中で、財閥企業グループは比較的順調に業績を伸ばしている。経済紙ビスニス・インドネシアが、各社の業績を集計したところ、売上高伸び率は前年比で10%強増加した。純利益では、事業の多角化を進めるリッポー・グループや金融業の業績が好調だったMNC・グループの伸び率が目立った反面、アストラ・グループは自動車の低迷で前年割れするなど明暗が分かれた。(佐藤拓也)

 MNC・グループは純利益を前年比で約3倍に伸ばした。次にリッポー・グループが前年比62.7%増、サリム・グループが48.6%、チプトラ・グループが35.6%と続いた。
 投資会社のエコノミストは、ビスニス・インドネシアにリッポー・グループは多角的な事業経営が功を奏したと分析。「リッポー・カラワチやリッポー・チカランなどの不動産事業が好業績を支えている。不動産業界の成長率は鈍化しているが、カラワチに限ってみれば、売り上げを前年比で50%以上伸ばしている」と説明。ほかに小売り事業やインターネット事業が13年より上回った。
 MNC・グループは金融業の売り上げが伸びた。子会社MNC・キャピタルの売上高が前年比44.79%増加。13年の伸び率8.59%だったことと比べ、同事業の業績は上向いている。MNC・グループのオーナーであるハリー・タヌスディビヨ氏は「金融業強化の方針は変わらない」としている。
 伸び悩んでいるのが、財閥グループの中でも最大の売り上げを誇るアストラ・グループ。主要6事業の中で柱となっている自動車事業の業績が低迷。特に、同社の自動車部品製造を手がけるアストラ・オートパーツは純利益が前年比8%減少。農業やパーム油の生産を営むアストラ・アグロ・レスタリが前年比28.64%増えたものの、自動車事業の低迷を相殺できず、全体で1.2%減少した。
 たばこ会社大手のサンプルナ・グループはたばこ税の負担が増え、純利益はやや落ち込んだ。

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