国連改革を要求 大統領 世界で正義実現を AA首脳会議に120の国・地域

 アジア・アフリカ会議(AA会議)60周年記念会議は22日、首脳会議が中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンター(JCC)で開かれ、120カ国・地域と17の国際機関から首脳が参加した。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が国連改革やパレスチナへの独立支援の必要を訴えるなど、経済成長を背景に国際政治の現状変更を求める色彩を強めた。

 ジョコウィ大統領は演説で、旧植民地国の独立と繁栄、正義の実現をうたった「バンドン精神」の下での団結を呼びかけてから60年を経てなお、世界に不正義や不公正が残っていると指摘。不正義の例として世界人口の2割が資源の7割を消費していることを挙げた。大国の実力による現状変更を批判し「アジア・アフリカ諸国は国連改革を要求する」と言明した。
 また、依然として国家樹立が実現しないパレスチナを放置することはバンドン精神に反するとして、独立に向け支援を強化する姿勢を示した。
 さらに、世銀や国際通貨基金(IMF)、アジア開発銀行(ADB)の3機関だけでは世界の経済問題に対処できないと強調、「新たな経済秩序を構築しなければならない」と述べた。中国が主導し57カ国が参加するアジアインフラ銀行(AIIB)の設立を間接的に評価した。
 インドネシア外務省は両地域のインフラ投資に8兆ドルが必要と試算。米国や日本が主導する3機関では融資が間に合わず、「AIIBは適切な選択肢」(ユリ・オクタフィアン、アジア太平洋アフリカ総局長)との評価だ。
 各国首脳に続いて演壇に立った中国の習近平国家主席は「公平かつ公正な国家経済や金融体制構築を促進する」と述べた。
 イランなど中東諸国がテロの封じ込めに協力を求めたほか、ヨルダンのアブドラ国王はシリアでIS(イスラミック・ステート)に殺害された日本人2人に言及し、日本との連帯を強調した。
 首脳会議は23日も開かれ24日に西ジャワ州バンドン市で「バンドン・メッセージ」など3文書が発表される見通し。(田村隼哉)

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