LRT年内に着工 北京で大統領 チブブル〜グロゴル路線

 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は26日、北京国際空港と北京市の東直門駅を結ぶ地下鉄空港線に試乗した後、インドネシアの路面電車(LRT)を年内に着工するとの方針を発表した。国営建設アディ・カルヤによると、ジャカルタでは東ジャカルタ・チブブル〜チャワン〜南ジャカルタ・スマンギ〜西ジャカルタ・グロゴルを結ぶ路線(全長15キロ)を建設。アジア大会が開催される2018年の完成を目指す。

 現地からの報道によると、ジョコウィ大統領は「ジャカルタ、バンドン、スラバヤ、メダン、マカッサルなどの主要都市で建設を開始する必要がある。今年中に始めることを目標にする」と話し、企業らに投資を呼びかけた。大統領はアディ・カルヤにモノレール事業を停止し、LRT建設に注力するよう指示した。
 アンドリノフ国家開発計画相は、韓国や中国の投資家らがLRT建設への技術協力を申し出ていると明らかにし、近くイグナシウス運輸相と協議する。さらに運賃を低く抑えるため、政府が補助金を出すことも検討しているという。

■MRTと接続も
 アディ・カルヤのキスウォダルマワン社長によると、ジャカルタのLRT第1工期(チブブル〜チャワン)の建設費には民間投資30%、国営銀行からの借り入れ70%で計10兆ルピアを調達する。これまで民間からアグン・スダユ、アグン・ポドモロ、JIエキスポ、リッポー、インティランド、パニン、スマレコン、パクウォンなどが名乗りを上げているという。
 同社長は実現可能性調査で、資金や技術、用地など環境、乗客数、収益性などを検討した結果、建設中の大量高速鉄道(MRT)と接続するLRT建設計画が決まったと説明。用地はジャカルタと西ジャワ州ボゴールを結ぶジャゴラウィ高速道路脇の国有地を確保した。
 一日の利用客数は計36万人を見込み、チブブルとチャワンを15分でつなぐ。同区間の運賃は1万5千ルピア前後。国鉄や州営MRTジャカルタと連携し、LRTを運営する事業体を設立する。
 ジャカルタ特別州政府は同区間のほか、計7区間でLRTの実現可能性調査を実施。クバヨラン・ラマ〜クラパ・ガディン(21.6キロ)、タナアバン〜プロ・マス(17.6キロ)、ジョグロ〜タナアバン(11キロ)、プリ・クンバンガン〜タナアバン(9.3キロ)プシン〜クラパガディン(20.7キロ)、プシン〜スカルノハッタ空港(18.5キロ)、チュンパカプティ〜アンチョール(10キロ)で行った。
 長期的にはバンテン州タンゲラン、スカルノハッタ空港、アンチョール、クマヨラン、プロガドゥン、ブカシを結ぶ首都北部路線の建設も視野に入れ、自治体間で調整を進める。(西村百合恵)

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