新幹線「のぞみ」乗車 トヨタ工場を視察

 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は25日午前、東京駅を出発、新幹線で富士山の景観を楽しみながら愛知県に向かった。豊田市のトヨタ自動車本社で豊田章男社長と会談した後、元町工場を視察した。工場では実務研修中のインドネシア人研修生の歓迎を受けた。

 大統領にはソフヤン・ジャリル経済調整相、レトノ・マルスディ外相、ラフマット・ゴーベル商業相、ムルドコ国軍司令官らが同行した。
 8時53分、東京駅発の東海道新幹線「のぞみ311号」に乗った大統領は、真っ白な雪をかぶった富士山を右手に見て、左手に時折太平洋を見ながら1時間40分で名古屋に到着した。
 豊田市のトヨタ本社で大統領を歓迎し、会談した豊田社長は「インドネシアではすでに200ヘクタールの用地も確保しており、輸出拡大に協力する用意はある。インドシア政府も我々が動きやすいように輸出港の整備など、投資環境を整備してほしい」と述べ、大統領は努力を約束した。
 この後、大統領は同市内の元町工場へ移動。高級乗用車「クラウン」の生産ラインなどを視察しながら工場の概要の説明を聞き、インドネシアに一層の投資をするよう求めた。
 ゴーベル商業相は「トヨタは日本企業のインドネシア投資の象徴になる」と強調し、インドネシアを市場と見るだけでなく、世界へ輸出するための生産拠点とするようトヨタ側に強く求めた。
 東京から愛知県への移動は当初、大統領専用機を使うことになっていたが、アンタラ通信によると、大統領自身が開業以来、無事故の東海道新幹線に乗ることを決めた。随行記者団に対し大統領は、インドネシアでも新幹線の建設を検討する意向を示唆した。
 現在、ジャカルタ―バンドン間を中心に日本主導で新幹線建設の構想があるものの、これまでの報道によると大統領は、現在の交通インフラ整備計画の中で、新幹線建設の優先度は低いと表明していた。
 大統領はこのあと中部国際空港セントレアから大統領専用機で中国の北京に向かった。中国訪問は27日までの3日間で、習近平国家主席と会談する。(斉藤麻侑子)

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