2空港で窓口閉鎖 ビジネスマン 「チケット購入どこで?」 チャロ撲滅で困惑
スカルノハッタ国際空港と北スマトラ州メダンのクアラナム国際空港で1日から、チケット販売窓口が閉鎖された。チケットを高値で転売するチャロ(ダフ屋)撲滅に向け、運輸省が講じた措置。空港では2日、航空券を購入できずに困惑するビジネスマンの姿も見られた。
スカルノハッタ、クアラナム両空港は、チケット販売窓口を閉鎖した代わりに、各航空会社と連携し顧客サービスセンターを開設した。
専用のパソコンを用意し、航空会社スタッフが24時間体制で利用者のフライト予定の変更をはじめとする搭乗手続きを支援する。チケットを予約・購入していない人には、その場で各航空会社のホームページにアクセス、クレジットカードを使ったオンライン購入について説明する。
スカルノハッタ空港では2日、窓口閉鎖を知らずに同センターに駆け込むビジネスマンの姿も。中部ジャワ州スマランから日帰りで出張に来たアルティさん(44)は「現金しかなく、ネットで購入できない」と困惑した様子だった。国営ガルーダ・インドネシア航空は、空港近くのホテル・シェラトン内に販売所を設置し、午前3時〜翌同1時の22時間営業で対応している。
これまで窓口販売の担当者と結託したチャロが事前にチケットを確保し、乗客に高値で転売する手口が横行していた。
イグナシウス・ジョナン運輸相は先月、国鉄社長在任時に成功させた駅のチャロ撲滅作戦を空港でも実施すると宣言。5月中旬までに全国の空港で窓口販売を完全撤廃する方針を発表した。まず最初に窓口を閉鎖した2空港について、同相は2日、「電話やオンライン販売のほか、今後はATMでも購入できるように調整していく」と話した。(山本康行、写真も)