外国人観光客2000万人へ 国家開発計画省 2019年目標向け誘致強化
国家開発計画省は30日、アジア太平洋地域が世界各国の観光客の注目を浴びる中、観光産業を国家経済の主柱にしていくとの方針を発表した。海洋観光開発計画を策定し、クルーズ船の寄港手続きなども緩和、昨年930万人だった外国人観光客を2019年までに2千万人まで増やす目標を掲げる。
同省のイ・デワ・グデ・スギハムレタ主席計画調整官(観光担当)はアンタラ通信に対し、外国人観光客の増加が観光産業の活性化につながるとみて、19年までに▽年間外国人観光客を2千万人▽観光業で1300人の雇用を創出▽240兆ルピアの外資収入を目指すと発表した。13年の外国人観光客数は年間880万人でマレーシアの2654万人、タイの2571万人から大きく引き離されている。
15年の年間観光客数目標は1121万人、収益目標1200万ドルを掲げた。観光客の年間増加率はアジア圏6.20%、欧州圏は同5.40%増。米国3.20%、アフリカ5.40%となっており、インドネシアは豪州、韓国、中国、ロシア、日本を対象にした観光ビザの無料化などの緩和措置で集客を狙う。開発計画省は観光促進のため関係省庁間で連携を図る。
また観光産業として国内1万7504島ある大小の島々の活用を呼びかける。うち1万3466島(国連認定申請済み)に名称が付けられているが、小島などもマリンスポーツなどの拠点になるとして観光資源開発の対象にしていく。
アリフ・ヤフヤ観光相は観光業の許認可を簡略化すると表明。昨年第3四半期で観光業の投資実績は4億6690万ドル(うち外資は4億2140万ドル)にとどまっており、さらに引き上げるための施策を講じるとしている。
同相によると、今月13日に就航した国営ガルーダ航空のデンパサール〜北京便が好調で、4月までの予約が8割埋まるなど、中国からの観光客が前年比18%増加すると見込む。
またクルーズ船の寄港数が昨年は126隻と前年比11%増を記録。バリだけでなく、中部ジャワ州スマランや西ヌサトゥンガラ州ロンボク島なども増えており、寄港地の上陸許可などの手続き簡略化を進める。
インドロヨノ・スシロ海事調整相は「文化、自然、もてなし」をキーワードに開発を促進すると説明。遠隔地の観光開発の起爆剤として国際海洋博を挙げ、今年9月に中部スラウェシ州トミニ湾で開催する「セイル・トミニ」をPRしていく方針だ。