【スナン・スナン】日本人の生活が知りたい イ人が作る日本の情報番組 「Kokoro No Tomo」

 インドネシア人に日本の魅力を伝える人気TV番組「Kokoro No Tomo」(メトロTVで毎週土曜午前10時5分〜同30分)。イ人スタッフが日本で取材しイ人向けに作る初の情報番組は昨年2月放送開始した。インドネシアから日本への旅行者は年々増加している。視聴者は日本の何に興味があるのか、番組プロデューサーに聞いた。
 「Kokoro No Tomo」の最近の放送回では熊本県を特集した。くまモンや熊本城、温泉旅館などを案内役のアマンダ・ゼバンニャさん(2011年準ミス・インドネシア)が元気いっぱいにリポートした。「インドネシア人の視点で伝えることにこだわっています」と番組プロデューサーで「キュリオ・アジア」CEOのアンディ・パンゲストゥさん(33)は話す。
 これまでに原宿や東京ディズニーランドから旅行先として人気の高い北海道や岐阜・白川郷なども紹介して来た。番組内容には日本で活躍するイ人の紹介、日本人の知恵、日本の美しい風景や面白いものの三つのテーマが盛り込まれる。主な視聴者は15〜24歳で1クール(8話)で約300万人が見る。日本へ取材に行くスタッフは8人で1話分を約3日で撮影する。日本に住むスタッフを起用して制作すれば費用は安いが、あくまでもインドネシアから派遣することにこだわる。
 旅行者の気持ちに立って番組を作ることが大切、とアンディさん。単なる観光地特集よりも日本人の生活により踏み込んだ内容のものが人気という。北海道の農家を紹介した回は視聴率が高かった。夏の大農園の仕事ぶりを紹介、「冬は働かないのですか」「年収は」とアマンダさんの質問が続いた。特に視聴者は家の部屋の作りに興味を持つという。
 アンディさんは02年に日本に留学、東京での勤務経験もある。独自に築いた日本人とイ人のネットワークを生かせることはないかと、番組企画を立ち上げた。日系企業からのサポートも得て、実現にこぎつけた。「人はお互いを知らないと好きになれない。インドネシア人と日本人は家族を大切にするなど似ている所が多い。心と心をつなぐ番組として続けていきたい」とアンディさんは話した。(阿部敬一、アリョ・テジョ)

◇ 年間16万人がイから訪日
日本政府観光局(JNTO)によると、インドネシアから日本への旅行客数は10.1万人(2012年度)、13.6万人(13年度)と伸び続け、14年度は16万人の目標を達成しそうだ。主な訪問地は東京、大阪。次いで山梨、京都、愛知など。「白川郷、金沢、立山黒部アルペンルートなども人気です。冬場は北海道ツアーも定番です」と同局ジャカルタ事務所の伊藤亮さん。旅行者の多くは30代で日程は5泊から6泊だ。

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