アイドル育成に学生の力 飛躍するルミナ・スカーレット 日本企業が契約 バンドン

 日本の映像企画・制作会社のクー(東京都渋谷区・河合真一社長)とサンクス・クリエイティブ(同港区・田中誠社長)は24日、西ジャワ州バンドン市を活動拠点とする女性5人組アイドル「ルミナ・スカーレット」とライセンス契約を結んだと発表した。「ルミナ・スカーレット」のネームブランドを取得したことで今後、関連グッズ販売やイベント、広告事業を展開する。同グループのファンはバンドン工科大学(ITB)などに在籍するエンジニア志望の学生らが中心。両社ではグループの活動を通じて、ファンの中からコンテンツビジネスの人材を発掘することも視野に入れている。

 ルミナ・スカーレットは2012年に結成されたバンドン発のアイドルグループ。メンバーは10代後半〜20代前半で日本のアニメやファッション、コスプレが好きな5人。これまで縁日祭やジャカルタ・日本祭りなどの日イ交流イベントに出演して来た。今月26日、ITBで開催された「バンドン・ジャパン・フェスティバル」では初のオリジナル曲「スカーレットメロディー」を披露。同グループを一目見ようと、ファン3千人が集まった。 
 サンクス・クリエイティブの田中社長は同グループを、地元バンドンで人気があり今後も成長が期待できるとし、「日本とアジアの懸け橋になる可能性を買い、ライセンス取得に動いた」という。ネット上でも同グループに注がれる視線は熱い。同グループが日本の歌やダンスをカバーした動画約5曲が今までに計10万回再生され、交流サイトフェイスブック(FB)に登録するファンは約4千人を超える。 
 そのファンの存在も契約を後押しした。田中さんは「ファンの中心である学生たちの中から優秀な人材を発掘することも想定している」と話す。ファンの多くがITBやパジャジャラン大学などの学生で、理系やデザイン学科、日本語学科などを専攻している。今後同グループのキャラクタービジネスを展開する上で、アイデアを生む、有力な人材になりうると考えた。ファンの力をビジネスにつなげていく意向だ。 
 今後、エンジニアなど技術者志望のファンを対象にアプリ開発を、デザイナー志望者にはコスチュームなどを考えるコンテストを開き、優秀な作品は商品として販売することも予定している。また人材として同社で雇用することも視野に入れている。 
 近くバンドン市内に専用カフェをオープンし、ファンと同グループの交流の場を設ける。月1回のライブを開き、学生向けに日本で通用するマナー講座など日本の情報を知るためのワークショップも開設する。 
 ルミナ・スカーレットのリーダーのニメ・ホタルさん(21)は、ライセンス契約を受け「多くのファンにパフォーマンスを観てもらいたい」と話している。(山本康行)

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