初のジャカルタガイドが発売 JTBパブの「タビトモ」、日本で ビジネスマンを狙う

 日本で初めてとなるジャカルタ中心のガイド本が来月7日発売される。タビトモ「ジャカルタ ジャワ島」(発行JTBパブリッシング)でボロブドゥールやジョクジャカルタも紹介する。インドネシアガイド本の一部で紹介されてきたに過ぎないジャカルタ情報が1冊にまとまった。発行元は「商用で訪れるビジネスマン向けの内容にした」と期待を込めている。

 同書はB6変型で96ページ、上着のポケットに入るサイズ。定価1000円(税別)で初版部数2万8千部。読者ターゲットを30〜60歳の商用で訪問する男性としている。書籍型のジャカルタガイドは日本で初めての出版。
 内容はジャカルタ情報には約30ページをさき、トランスジャカルタ、タクシーの乗り方から夜景バー、フードコート、ゴルフ場など地図を中心に滞在時の必要情報を掲載している。またアルコールの飲み方など注意したい現地マナーも紹介されている。
 ジャカルタ版を企画した理由として「羽田空港からの直行便が増便され、渡航者も年々増えているため」とJTBパブリッシング海外情報部第2編集部編集デスクの米谷奈津子さんは話す。今春に企画決定した際、内容面で他の都市ガイド本と大きく変えた点は「女性向けの視点でなく単身で訪問する男性の視点で情報を選ぶ」ことだった。
 商用で訪問する男性のニーズを探るため事前にジャカルタの駐在員に人気の店などを調査した。企画が決まると、東京からスタッフ4人が1カ月インドネシアに滞在し取材。渋滞で移動できず店取材が滞るなど他都市と比べ期間は長くかかったという。またラマダン(断食月)に入る前に全ての取材を終える必要もあった。
 「ジャカルタに行った時、こんなに大きな都市なんだと思いました。日本で知る本がなかった」と米谷さんはいう。タビトモのアジア版は既に24冊刊行されている。ASEAN地域の販売部数上位はシンガポール、クアラルンプール、バリ島、ホーチミン、バンコク(2014年7月)。「バンコクは13年は2位の売上だったが、同年後半からの反政府デモの影響で落ち込んでいる」(同社営業企画課)という。
 ジャカルタに住む邦人の購入を期待する声もある。紀伊國屋書店インドネシアの清水洋江アシスタントマネージャーは「毎日のようにジャカルタの地図やガイドがないかとお客さんが尋ねて来る。まとまった1冊がなかったので、初めて赴任する人から駐在が長い人にも需要があるのではないか」と話した。(阿部敬一)

ライフ・文化 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly