コミック売り込み攻勢 日本出版社12社が出展 マンガ・フェスティバル 10月からジャカルタで開催

 日本のコミック(漫画単行本)の宣伝のために10月31日から11月9日までジャカルタで「マンガフェスティバル・イン・インドネシア」(同実行委員会主催)が開催されることが分かった。日本からは講談社、小学館、集英社、KADOKAWAなど漫画出版を行っている大手出版社12社が来イする予定。日本の出版社がこれだけの規模で来イするのは初めて。人気漫画家によるサイン会なども予定している。インドネシア市場でのコミック販売拡大に向けた売り込みの場となりそうだ。
 マンガフェスティバルはジャカルタ特別州各地で開かれる。11月1日から開催する「インドネシア・ブックフェア」(主催インドネシア出版社協会、会場イストラ・スナヤン)に出展し、日本語版の人気コミック、電子コミック、原画と原作、海賊版対策についての展示やアニメーションの放映を行う予定だ。
 他にも中央ジャカルタ・スナヤンの紀伊國屋書店で人気漫画家4人のサイン会、西ジャワ州デポックのインドネシア大学(UI)で講演会、大使館での交流会などが予定されている。
 日本からは漫画出版を行っている出版社の自主的な集まりである「コミック出版社の会」が主体となり、講談社、小学館、集英社、KADOKAWA、秋田書店、少年画報社、新潮社、日本文芸社、白泉社、双葉社、芳文社、リイド社の大手版元12社が参加する予定。他にも、アニメ関連のキャラクター商品販売大手のアニメイトや出版流通大手のトーハンら日本のコミックに関わる企業が総出で来イする。
 今回の目的について同事務局は「成長が見込まれるインドネシア市場で日本のコミックの魅力を発信したい。特に若者人口が大きく、親日国であることも見逃せない」と話している。インドネシアの出版社やグッズなどのキャラクタービジネス関連の周辺企業との交流も行う。またコミック好きな学生とも接触し「現地消費者の意見、要望を聴きたい」としている。
 参加する講談社は1990年代半ばからインドネシアでコミックのライセンス出版を行っている。日本で昨年大ヒットとなった「進撃の巨人」はインドネシアでも翻訳され大人気だ。「日本国内の話題作がインドネシアでも好調です。昨年出版した『セーラームーン新装版』も根強い人気なので少女漫画も堅調。読者が若い市場と思います」(国際ライツ事業部)。
 共催する経済産業省は「日本が誇るマンガ文化を広げるチャンス。インドネシアは市場が大きく、将来的な魅力が強い」(メディアコンテンツ課)と後押しする構えだ。
 日本の出版社による東南アジアでの宣伝活動は、昨年シンガポールで開かれた「シンガポールブックフェア」出展に続いて2国目。
(阿部敬一、写真も)

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