ミニストップが1号店 日系コンビニの競争激化 店内調理充実で差別化

 日本のコンビニ大手ミニストップ(本社・千葉県千葉市)のインドネシア1号店が19日、バンテン州タンゲラン市のビンタロ・セクター7に開店した。ジャカルタや近郊で年内に10店、5年以内に300店の出店を目指す。拡大を続けるインドネシアの消費市場の取り込みを図ろうと、すでにセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの大手各社が進出。競争が激化する中、ミニストップは、日本での特徴である店内調理ファストフード機能を備えた「コンボストア」としての地位確立を目指す。

 店舗を運営するのは、高級スーパーのランチマーケットなどを運営する地場系ウディンダ・カンパニーの小売事業部門の1社、バハギア・ニアガ・レスタリ(BNL)。昨年8月、ミニストップとインドネシアにおけるエリアフランチャイズ契約を締結した。
 1号店は店舗面積234平米で従業員は約20人。約1300品目(うちファストフードは44品目)を取り扱う。規制の問題もあり、既出のコンビニも店内で食事ができるイートイン形式の業態を取っているが、ミニストップは、ソフトクリームやハロハロといった日本での知名度が高いデザートのほか、店内で調理するカレーライスやおにぎりなどを主力として、商品の差別化を図る。ご飯とおかずをバナナの葉で包んだナシ・バカールなどもメニューに加え、特色を出している。
 BNLはコンビニ業界への進出を模索しており、他国のチェーンの選択肢もあったが、最終的にミニストップを選んだという。ヌグロホ・スティアダルマ社長は「ファストフードが一番充実しており、本国以外の新興国での経験もある。交渉のスピードも早かった」と説明。コンビニ業界が急拡大する中、戦略的な土地の確保が課題となるが、不動産保有企業との連携を進めており、「すでに4店舗目までは場所を決めている」と話した。
 ミニストップの海外進出は韓国、中国、フィリピン、ベトナム、カザフスタンに次ぐ6カ国目。1990年に初進出の韓国では約1900店を展開し、海外店舗は国内の2206店を上回る2313店(5月末現在)に達している。
 インドネシアでは、モール運営など小売り進出を進めているイオン・グループの一員として、プライベートブランド(PB)のトップバリュの取り扱いや物流の効率化、電子マネーの導入など、相乗効果を発揮できる事業展開も今後模索する。(上野太郎、写真も)

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